2022年に飛島建設に入社し、建築施工管理として現場に立つ若手社員にインタビュー。小学5年で経験した東日本大震災を機に「強い建物で人の生活を支えたい」と建築の道を志しました。働きながら一級建築士試験にも合格した背景や、仕事の醍醐味を伺いました。

小学5年のときに体験した震災の記憶から「人の生活を守る」建物を造る仕事を志し新卒で入社。写真管理や職人さんとの対話を大切にし、建物の骨組みなど“見えない部分の”品質を徹底的に追求しています。仕事と試験勉強を両立させ、2024年には一級建築士試験に合格。粘り強い姿勢で理想のキャリアを歩んでいます。
小学5年生の時に起こった東日本大震災が一番大きな理由です。その日は関東の実家ですごい揺れを経験して、怖かった記憶が残っています。テレビで津波の状況を見て、ものすごい衝撃を受け「強い安全な建物を造って人の生活や命を支えたい」と幼いながらに思ったことが、大学で建築科を選ぶきっかけとなりました。
幼い頃、ポストに入ってくるマンションの間取りのチラシを見ることも好きだったので、もともと建物に興味はあったのかなと思います。大学で将来何をしたいか考えた時、ずっと心に残っていた震災の経験を踏まえ、ゼネコンを志望しました。
実習の授業が多い大学だったので、配筋したりコンクリートを打設したり、工事に関わる一通りの工種を学んできました。そのうえで、工事の全工程を最初から最後まで見ることができる施工管理という仕事に魅力を感じ、完成した建物が形として残ることがかっこいいなと感じていました。
大学時代は、ゼネコンやハウスメーカーのインターンシップに行きましたが、「みんなで1つの大きな建物を建てているゼネコン」がかっこいいなと思い、施工管理を志望しました。

大学時代から実習やインターンシップで作業を経験していたので、大変さはある程度理解していました。
肉体的な大変さは想定内だった一方で、コミュニケーションの大切さは具体的にイメージができていなかった部分です。入社前に「コミュニケーションは大事」とは言われていたものの、実際に指示を出す立場として言葉を選ぶ難しさは、今でも課題の一つです。
大学2年生の時に授業の一環で、40日間のインターンシップを地場ゼネコンで経験しました。コロナ前だったので実際に現場を見ることができ、大まかなイメージはできました。その後はコロナ禍でオンラインのイベントがメインになり、飛島建設は入社するまで一度も会社に行ったことがありませんでした。不安は多少ありましたが、オンラインのインターンシップで現場とリアルタイムでつないで現場の雰囲気を知れたり、入社前に同期とのオンライン交流会を開催してくれたりしたので、そこでみんなの顔を知ることができました。
飛島建設に決めた理由の一つには、“防災のトビシマ”として地震に対する活動に取り組んでいたこと、それが自分のやりたいことにつながりそうだなと感じたことです。私と同じ思いで働く人がいるのかなと想像しながら入社しました。
午前7時から7時半頃に出勤して、1日の仕事の準備をします。
朝礼後、協力会社ごとのKYミーティングに参加して、安全注意事項の確認と朝一番の指示を出します。その後は現場巡視と、安全や現場の確認、工事写真を撮影したりします。午後からの打ち合わせに向けて資料作成も進めます。
翌日の作業がスムーズにできるように打ち合わせをします。
正午からは1時間のお昼休みです。私にとってはお昼寝タイムがすごく大事なので、昼食後はしっかり休みます。
午後は事務作業や、作業進捗状況の確認、翌日の確認をします。
現場の戸締まりをしてから、残っている事務作業をします。
18時半から19時頃に退勤します。
飛島建設は、「みんなで造っている」という感覚が強いです。もちろん担当としての責任はありますが、困った時には経験のある先輩にすぐ相談できます。
私は現在、東京、茨城を経て福島の現場に携わっています。地元を離れる不安もありましたし、最初は生活も仕事も正直慣れるまでしんどかったのですが、現地の職人さんと仲良くなってくると「自分はどこにいてもやっていける」と思えるようになりました。建物を造る楽しさのほうが強いので、今は異動も含めて楽しめています。

1年目の時は、作業指示をしたくても何をどう話していいかわかりませんでした。まずは職人さんに「こういう作業をしたいのですが、どうやれば上手くいきますか」と教えてもらいながら、少しずつ指示できるようになっていったのが、最初の成長かなと思います。
普段は寡黙な職人さんも、毎日挨拶などコミュニケーションをとっていると、しんどい時に「大丈夫?元気?」と声をかけてくれたりします。小さなことでも「ありがとう」と言ってもらえると、本当に頑張ろうと思えます。

地下工事には「杭(くい)工事」と呼ばれる工程があります。建物全体を支える、いわば“縁の下の力持ち”のような役割です。外側からは見えない部分ですが、建物にとってはその根本がとても大事です。
地上の躯体には鉄筋工事などがありますが、建ち上がると見えなくなる部分なので、設計通りに施工できているか記録を残すためにも工事写真を必ず撮影します。コンクリートの打設は建物の強度に影響するため、確実に充填されているかを確認するのが、重要なポイントの一つです。
内装工事では、見えなくなる部分もきちんと管理しているという証拠を残すのが、私たち施工管理の仕事です。外観の完成度はもちろんですが、図面通りに造られているかの確認も重要です。全体を通して、作業がスムーズにいくように、後戻りがないように、そして何より「安全」に作業できるように準備を徹底することが、確認管理の大切な役割だと考えています。

現場は天候に関係なく進めなければなりません。暑い日も寒い日も、雨の日も風の日もあり、正直体力勝負だなと感じることもあります。その分、メンタル的にも体力的にも強くなりましたし…少し強くなりすぎてしまったくらいです(笑)。
2024年には、大学時代から勉強を始めていた一級建築士の試験に合格しました。入社してからずっと仕事と勉強を両立していたので、終わった開放感と、勉強しやすい環境をつくって支えてくださった方々への感謝の気持ちでいっぱいです。今後は資格を活かしていけるように、より一層精進していきたいです。
キャリアについては、今は「この先もずっと現場に携わっていたい」という気持ちが強いです。飛島建設は、女性の施工管理が家庭を持っても仕事と両立しやすい会社だと感じているので、ずっと建築に携わっていきたいです。
就活中の皆さんには、ぜひ自分のやりたい気持ちや興味を優先して選んでほしいです。今やりたいことがなくても、インターンシップなどで会社や仕事の雰囲気を見て、自分がそこに合っていると感じられるかどうか知ることが大事だと思います。企業の安定性やサポート体制も見て選んでみてください。ぜひ、一緒に仕事ができたらうれしいです。
飛島建設は、1883年の創業以来、災害復旧やインフラ整備に長年取り組み、“防災のトビシマ”として知られる総合建設会社です。同社の創業精神「利他利己」は、若手でも相談しやすい風土を育んできました。職人さんとの関係を丁寧に築く“寄り添い”の姿勢も、施工管理として成長していく現場文化として根づいています。